震災支援ネットワーク埼玉

震災支援ネットワーク埼玉

431279.com
しんさいつなぐ

日弁連:区域外避難者への避難先住宅無償提供の終了に反対する会長声明

2015年5月28日、日本弁護士連合会では、「区域外避難者」に対する避難先住宅の無償提供について、福島県が2016年度で終える方向で市町村と協議しているとの報道(2015年5月17日付け朝日新聞、同21日付け読売新聞、同26日付け毎日新聞)を受けて、会長声明を表明。福島県に対して下記のように求めています。

“当連合会は、福島県に対し、区域外避難者への避難先住宅無償提供を2016年度で打ち切る方針を撤回し、長期の住宅提供期間延長を求めるとともに、政府に対し、上記延長による費用を東京電力に求償する(子ども被災者支援法第19条)ことで国庫負担を継続し、災害救助法に基づく支援を改め、被災者の意向や生活実態に応じて更新する制度の立法措置を講ずるよう、重ねて求める。”

詳細についてはこちらの記事「区域外避難者への避難先住宅無償提供の終了に反対する会長声明」をご覧ください。

原発事故と自殺に因果関係を認める判決。東電に賠償命令

原発事故の事故の影響で避難生活を余儀なくされた福島県川俣町の女性が、一時帰宅した2011年7月に焼身自殺なさいました。これに対して遺族が自殺の原因は、避難生活でうつ病になったことにある、ということで起こした裁判で、2014年8月27日、福島地方裁判所は「自殺と原発事故の間には因果関係があり、生まれ育った地でみずから死を選択した精神的苦痛は極めて大きい」として、東京電力に対して遺族に合わせて4900万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

自殺の原因が原発事故にあるということで、賠償を命じる判決が出たのは初めてとなっています。

さらに、「展望の見えない避難生活へ戻らなければならない絶望や、生まれ育った地でみずから死を選択することとした精神的苦痛は、容易に想像しがたく極めて大きい」として、4人の遺族に合わせて4900万円を支払うよう命じる判決を言い渡しています。

自殺の原因が原発事故にあるという、今回の裁判での判決の意義はとても大きいと言えるでしょう。

<各社の報道>

2013.11.29 埼玉県杉戸町への災害復興住宅建設に向けて 杉戸町議会報告

IMG_2098

埼玉県杉戸町議会 12月定例会において、本日(2013年11月29日)、「災害公営住宅建設に向けて」ということで、一般質問が行われる事を、福島県富岡町から避難中の被災者団体「杉戸元気会」の代表の方よりお知らせをいただき、議会の傍聴に行ってまいりました。

以下の通り質疑の概要についてご報告いたします。

IMG_2094

 

*本写真は議会事務局にご許可をいただき休憩中に撮影させていただきました。

「災害公営住宅建設に向けて」という一般質問を行ったのは、須田恒男議員。

4つの一般質問のうちの一つとして、1時間の持ち時間の半分以上を費やしての質疑が行われました。

全議員及び杉戸町当局全員には、9月に行われた福島県富岡町議会における遠藤一善議員による一般質問「杉戸町に災害公営住宅の整備を」の質問及び答弁の概要が記された、とみおか議会だよりのコピーなどの資料が配布されていました。

須田恒男議員による質問の内容は次の通りです。

東日本大震災から2年9か月を迎えようとしている。未だ、原発事故による災害によって故郷に帰ることが不可能な方が多くいる。我が杉戸町にも、友好都市の富岡町の避難者が生活を営んでいる。

これまで国は、除染実施によって避難者には故郷に帰っていただく方針であったが、11月11日の報道では、「全員帰還」の原則から帰還困難区域及び区域外において、自・公両党は移住支援を進めるとの提言を首相に提出した。

そこで、杉戸町及び富岡町の9月議会での議論をふまえ、以下質問する。

(1) 報道をどのように受け止めたのか伺う。

◆古谷町長の答弁

自・公両党による提言は、年間被曝放射線量が50ミリシーベルト超の帰還困難地域については、今後何年かは帰還困難であることを明確に示し、新しい生活のための判断材料を、国として提示する責任がある事を指摘しており、除染やインフラ整備を優先することで全員帰還という、従来の政府方針の転換を促したものと認識している。

この報道を受けて私(の個人的な見解)としては、高線量地域で帰りたいのに帰れない避難者の方や低線量地区でも帰れない方々が、引き続き長期避難を余儀なくされている中で、多くの不安や心配事を抱えている事に対し、改めて迅速かつ明確な対応を示すべきであると考えている。

 

(2) 富岡町議会において富岡町長は、この報道がある前から杉戸町への災害公営住宅整備については 杉戸町でも協力したいとの意向がある旨の発言をしているが、発言の協議はされていたのか伺う。

◆古谷町長の答弁

杉戸町では6月に町内に避難中の富岡町民の方から、杉戸町内に災害公営住宅の整備に向けて、富岡町や福島県に働きかけていただくよう要望を受けた経緯がある。

その旨、当町の担当者を通じて富岡町の担当者に情報提供を行った。

その際、当杉戸町としては、富岡町から正式な協議を受けた段階で、できる範囲で協力を行う旨お伝えした。

その後については、具体的な協議はまだ行われていないという現状にある。

 

(3) 9月議会において古谷町長は、仮の町構想は、福島県内での取り組みであることから、この縛りが取れた際には考える旨の発言があった。 今後の考えを明らかにされたい。

◆古谷町長の答弁

災害公営住宅の整備については、避難者を対象とした住民意向調査の結果に基づいて、避難元自治体である富岡町が国および県と協議を進め、福島県内という縛りが取れた上で富岡町から正式に要望が来た段階で、当町としては富岡町の意向を踏まえ、できる範囲で協力したいと考えている。

町長の答弁を受けて、引き続き、須田議員より質問が行われ、事務担当部局である住民参加推進課長および町長による答弁が行われました。

最後に、須田恒男議員による質問は、次のような言葉で締めくくられました。

「今日は多くの避難をされている富岡町民の方を中心とする傍聴者の方がいらしています。ここで議論したものを、ぜひとも実行に移していただくよう(お願いするとともに)、この杉戸町に住みたいという避難されている方々がいる限りにおいては、ぜひとも、災害公営住宅を造っていただきたいという気持ちでございますので、今後とも、町長を始め担当部課においては、情報を共有しながら従事するように、私も力を添えていきたいと思いますのでお願いを致します。」

富岡町議会報告:埼玉県杉戸町への災害公営住宅整備に向けて大きな一歩

富岡町の平成25年第5回9月定例議会が9月17日から20日までの4日間の会期で、富岡町役場郡山事務所桑野分室(旧福島地方法務局郡山支局)において開会され、初日の9月17日(火)、遠藤 一善議員より「災害公営住宅について」一般質問が行われ、埼玉県杉戸町に災害公営住宅を整備することについての言及がありました。

以下の通り、宮本町長、横須賀企画課長の答弁とあわせて、その要旨を抜粋してお伝えさせていただきます。

◆遠藤議員による一般質問(要旨:抜粋)

災害公営住宅については、現在「県営」ということで、計画が進んでいる。

先行の500戸については、建設入札の不調などで計画がスムーズに振興されていない状況にある。

そのような状況の中、富岡町が主体となった町営の災害公営住宅の整備を進めていくべき時期に来ていると感じている。

特に、大玉村、三春町の災害公営住宅に関して、町としてどういう方針で進めていくのか、今までと同様、県営でいくのか方針を聞きたい。

また、富岡町は避難所を埼玉県杉戸町に設置した。その関係で現在も杉戸町に多くの人達が住んでいる

埼玉県杉戸町に住んでいる町民から災害公営住宅を埼玉県杉戸町に整備して欲しいという要望が町に届いている。

県外においても、スムーズに物事を進めるためには、やはり町が中心となり、町が先頭を切った町営の災害公営住宅の整備を進めるべきと考えるが、町の方針をお聞かせ願いたい。

(以降、事業再開支援についての質問:割愛)

◆宮本町長による答弁

県外避難者への施策として、避難所を設置した埼玉県杉戸町に災害公営住宅の整備を進めるべきでは?についてお答えする。

埼玉県には富岡町民が約580名避難している。杉戸町には15世帯、38名の町民が避難している。

今後も杉戸町に住みたいという町民の要望もあること、杉戸町でも協力したいとの意向もあることから、現在行っている住民意向調査の結果を踏まえて、国及び県と検討することとなっている。

なお、意向調査について、町単独での建設が難しい場合は、避難している近隣町村にも働きかけるなど、できる限り対応できるよう進めていきたいと考えている。

◆遠藤議員

杉戸町に災害公営住宅を整備することに関して、杉戸町のスケジュールで動くのか、福島県のスケジュールで動くのか、それとも富岡町のスケジュールで動くのか、現在の打ち合わせの過程でどのような方向性で進んでいるのかお聞かせ願いたい。

◆横須賀企画課長による答弁

杉戸町については、個別協議というきちっとした協議は始まっていない。

杉戸町との間では、今回の意向調査によって、どのくらいの町民が住みたいか、その結果を踏まえて協議しましょう、ということになっている。

従って、町営ではなかなか難しいと考えており、杉戸町営という形ができないか検討していきたい。

富岡町と杉戸町の協定によって、杉戸町営という形は可能と考えるので、その辺りも踏まえて、意向調査の結果を踏まえて今後検討していきたい。

「個別協議」についてはこちらをご参照ください(復興庁資料PDF)。

◆遠藤議員

意向調査の結果が出る前に、例えば双葉町など他の町と横の連絡を先行してやる方法もあると思う。

他の町村と先行して話をしていく予定があるのかお聞かせ願いたい。

◆横須賀企画課長

現在ほかの町村ということでは、双葉町、大熊町、浪江町、富岡町の4町で、いわきの個別協議会という形で合同で(災害公営住宅の整備を協議を)やっている。また、郡山においても合同の協議会がある。

他の町村との協議はできる状況になっているので、先行してやりたいと思う。

◆遠藤議員

(災害公営住宅の整備については)富岡町だけの問題ではない。

埼玉もそんなにどこにでも(災害公営住宅を)建てられる状態ではないと思われる中、杉戸町と富岡町とのつながりが一番強い

杉戸町の場合、先方が協力的であるので、ぜひとも富岡単独ではなくても、スピード感を持って実現できるようにしていただければと思う。

(追記)

以上の福島県富岡町議会 遠藤一善議員による一般質問および当局からの答弁については、「とみおか議会だより」vol.176(2013.10.22号)でも紹介されており、下記アドレスにてご参照いただけます。

http://www.tomioka-town.jp/gikai/assets_c/2013/10/176_11-3664.html


私たちSSNが、福島県議会に9月20日に陳情を行った3つの内容の3番めは以下の通り、この福島県富岡町と埼玉県杉戸町との取り組みをはじめとする、福島県外における災害公営住宅の整備について、県としても積極的に協力するように求めるものとなっています。

3 福島県外にも、災害公営住宅(復興住宅)を整備するため、必要な措置を講ずること

災害公営住宅の整備について、現状では「福島ふるさと復活プロジェクト」(平成24年度補正、平成25年度政府予算案)の中の「2,長期避難者の生活拠点形成」における「コミュニティ復活交付金」(長期避難者生活拠点形成交付金(仮称))が割り当てられています。

この対象地域は、本来、福島県内に限らず、「避難元自治体が原発避難者向け災害公営住宅を整備することとして、長期避難者生活拠点形成事業計画を作成した受入市町村」となっています。

避難先で生活再建を図ろうとする避難者の選択を尊重し、福島県外にも恒久住宅としての災害公営住宅(復興住宅)の整備を積極的に推進し、避難元自治体と福島県外の受け入れ先市町村が災害公営住宅の整備について計画を策定し実行する場合には、福島県としても、当該計画の策定及び実行に積極的に協力し、関係機関との調整を行っていただきますようお願い致します。

(9月19日に、埼玉県議会に対して行った陳情もこれに準じています。)

この福島県富岡町と埼玉県杉戸町との取り組みが、「福島県外にも災害公営住宅、あるいは代替となる住居の提供」を求めていく事の実現に向けての大きな一歩となるものと思います。

ぜひ、今後の動向に注目して参りたいと思います。

住まいの復興給付金について

sumaikyufukin

 

10月1日、消費税率の引き上げが決定し2014年4月1日からは8%となることが決まりました。また今後さらに段階的に10%に引き上げられる事が予定されています。

これにより、被災者の方が住宅を再取得する場合、また、被災した住宅を補修する場合には、負担が増えるため、復興庁では最大で約150万円を支給する制度を準備しています。

これは、復興事業が遅れている中で、増税前に家の再建を済ませた方との不公平感を和らげるための措置となっています。

支給対象は、震災により損壊した家の所有者、原発事故の避難指示区域内にある家の所有者となります。

延床面積が175平方メートルまでの家を新たに建てる場合、消費税率が8%の場合には、最大で89万7千円、10%に引き上げられた場合には、最大で149万6千円が支給される事になります。

さらに、ローンを組んで購入をする場合には、年末調整あるいは確定申告により、すでに納めた税金の一部の還付を受ける事も可能となります。

下記のアドレスで、この制度についての紹介と、実際に画面上で給付金の額のシミュレーションもできるようになっています。

◆住まいの復興給付金準備事務局のホームページ

http://fukko-kyufu.jp/

9月20日、福島県議会 各会派への陳情を行ってまいりました

IMG_1754[1]

 

9月19日の埼玉県議会への陳情書&7,260筆の署名の提出に続いて、9月20日には福島県議会を訪問し、「原発事故による避難者が、福島県外でも安定した住宅を確保して安心して避難生活を継続できるよう、支援の拡充を求める陳情」を行ってまいりました。

まずは陳情書を議会事務局に提出。

9月24日(月)から始まる定例会において、「陳情一覧表」として委員会を通じて各委員に配付されることになります。

続いて、この日は会期直前ということで多くの議員が、議場がある福島県庁 本庁舎に集まっており、自由民主党 福島県議会議員会、民主・県民連合県議会、ふくしま未来ネットワーク、日本共産党福島県議会議員団、公明党、福島・みどりの風の各会派控室、各常任委員会室を周り、受理された陳情書の写しを配布しながら趣旨の説明をして回りました。

さらに、企画環境委員会室においては、民主・県民連合議員会による団体要望聴取会が行われており、その場で陳情内容について、詳細な説明を行い、意見をいただきました。

IMG_2261

また、日本共産党県議団に対しても、詳細な説明と共に意見交換を行いました。

 

IMG_2267

 

陳情の内容は、以下の3つです。

  1. 恒久的な住宅を得られるまでの間、応急仮設住宅(借上住宅)に継続して住めるようにすること
  2. 福島県外でもでも家庭事情など、避難状況に応じて住み替えを可能とすること
  3. 福島県外にも、災害公営住宅を整備すること

1,については、阪神淡路大震災における応急仮設住宅は平成7年2月15日から入居が始まり平成11年12月までの4年10ヶ月にわたり提供された事も考慮し、全国での避難生活がまだまだ長期化することが確実視される中、現状のような単年度の延長ではなく、避難者が恒久住宅へ移転できるまでの間、応急仮設住宅に継続して居住できるよう、現状の災害救助法での対応は、限界を大きく超えている事を認識し、国に対し、新法の法制化を求めて行くよう、継続して、繰り返し要求していくことを求めました。

福島県議会では、平成24年3月16日付で「原子力災害避難者の安全・安心を確保するための法律の制定を求める意見書」を、平成25年3月25日付けで、「避難者支援の充実を求める意見書」を、政府各機関宛に提出していますが今だ実現にはいたっていません。

2,については、山形県などがいち早く対応したが、多くの受け入れ先自治体において対応がバラバラであることについて、国として具体的な基準を策定し、公表の上、避難者受け入れ先の自治体が適切な運用が可能とする措置を取るように、こちらも併せて継続して繰り返し要求していくことを求めました。

3,については、複数の議員より、現在住んでいる借上住宅を、いわゆる「みなし災害公営住宅」としていくことも、検討していきたいというコメントがありました。

しかし、いずれにしても福島県外で生活再建を図ろうとする避難者の選択を尊重し、福島県外にも恒久住宅としての災害公営住宅(復興住宅)の整備を積極的に推進し、避難元自治体と福島県外の受け入れ先市町村が災害公営住宅の整備について計画を策定し実行する場合には、福島県としても、当該計画の策定及び実行に積極的に協力し、関係機関との調整を行うことを求めました。

今後は、福島県議会、福島県内の避難元の自治体の動きを見ながら、避難者の「住まい」の問題の解決のための取り組みを継続的に行ってまいります。

皆様のご賛同、ご支援を引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 

7,260筆の署名と共に、埼玉県議会へ陳情書を提出

IMG_1741

埼玉県および関東近郊で避難生活を送られている方にとって、現状で最もご要望が多い「住まい」の問題について、1,避難者受入れ自治体、2,避難元である福島県、3,そして国に対して要望を届ける署名活動を実施中ですが、9月の埼玉県議会定例会が始まる9月20日にさきがけて、陳情書及び署名を9月19日に埼玉県議会 議会事務局に提出して参りました。

9月19日現在で、避難生活中の皆様を中心に、趣旨にご賛同いただいた避難者受け入れ先の皆様の署名のうち埼玉県宛の署名は7,260筆。そのコピーを届けてまいりました。

IMG_1745IMG_1724[1]

貴重な署名のオリジナルについては、さらに多くのご賛同を継続して集め、今後、埼玉県内において、避難者の「住まい」に関しての具体的な動きが出てきた時点で改めて提出することといたしました。

本署名活動は今後も、実現に至るまで、粘り強く継続して参ります。

引き続き、皆様のご賛同、ご協力をお願いいたします。

さて、今回の署名活動において、求めている事は下記の3点です。

  1. 恒久的な住宅を得られるまでの間、応急仮設住宅(借上住宅)に継続して住めるようにすること
  2. 福島県外でもでも家庭事情など、避難状況に応じて住み替えを可能とすること
  3. 福島県外にも、災害公営住宅を整備すること

そもそも、これら3点については、避難者の受入自治体である埼玉県が主体的に動くことができるものではありません。あくまでも埼玉県としては、避難元の福島県からの要請により対応していく、という立場です。

しかしながら、、今だに確認できているだけでも9/17現在で4,850名(当団体から避難元自治体に調査・集計)もの方々が埼玉県内で避難生活を送っている現状です。

今回の陳情では、これほどまでの避難者を受け入れている自治体として、人道的支援という立場から、原発事故による避難者が、埼玉県内において安定した住宅を確保して安心して避難生活を継続できるよう、福島県と連携しながら積極的な支援を行っていくよう、埼玉県に対して求めるものと致しました。

1,原発事故発生から2年半を経過した現在でも、避難者の住宅支援については、今だに厚生労働省が主管する災害救助法のもとで行われています。この災害救助法では、応急仮設住宅の供与期間は原則として2年以内とされ、また、「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律」により、2年を超えて存続させる必要があり、かつ、安全上、防火上及び衛生上支障がないと特定行政庁が認めるときは、さらに、1年を超えない範囲内毎に存続期間を延長できることとされています。

これを受けて、これまで、単年度毎の延長がなされてきました。しかし、避難者にとって、単年度毎の延長という運用では、現在の住宅にいつまで継続して住み続けることができるかがわからないため、現在の住宅を失うことへの不安を常に抱え、将来の生活設計も困難なものとなっています。住宅が、人の生活を支える基盤として極めて重要であること、原発事故による避難生活がさらに長期化する避難者が多数存在する現状に鑑みて、単年度毎の延長ではなく、避難者が恒久住宅へ移転できるまでの間、応急仮設住宅に継続して居住できるように、埼玉県としても、国に対し、新法の法制化を求めて行くよう、要求しています。

2,災害救助法によれば、応急仮設住宅への入居と同時に「救助」が完了したと判断されるため、住み替えは原則として認められないとされています。

しかし、例えば、親と子どもが離れ離れに避難していた家族の親が体調を崩し、親の看病のため子どもが住宅を移転する必要がある場合など、避難生活の長期化に伴い、住み替えを希望する避難者が増えています。

そのため、福島県と厚生労働省の協議により、住み替えを例外的に認める可能性があることが確認され、平成24年7月下旬に、厚生労働省の見解が、避難者の受け入れが多い13都県に伝えられました。
これを受けて、山形県においては、例外基準を設定し、「真にやむを得ない事情」がある場合に限り住み替えを認めることとし、①健康上の理由、②契約を更新しないなど家主側の都合、③入居者が著しく多くなり生活に支障が出る場合、④その他、避難者に著しい不利益または危険が生じる場合という4つの具体的基準を明示しています。
埼玉県においても、家庭の事情など避難状況に応じて住み替えを可能とするよう、具体的な基準を策定、公表の上、適切な運用を行うことを要求しています。

3,災害公営住宅の整備について、現状では「福島ふるさと復活プロジェクト」(平成24年度補正、平成25年度政府予算案)の中の「2,長期避難者の生活拠点形成」における「コミュニティ復活交付金」(長期避難者生活拠点形成交付金(仮称))が割り当てられています。

この対象地域は、本来、福島県内に限らず、「避難元自治体が原発避難者向け災害公営住宅を整備することとして、長期避難者生活拠点形成事業計画を作成した受入市町村」となっています。

今後、埼玉県内に、恒久住宅としての災害公営住宅(復興住宅)を整備するため、避難元自治体と埼玉県内の受け入れ先市町村が災害公営住宅の整備について計画を策定し実行する場合には、埼玉県としても、当該計画の策定及び実行に積極的に協力し、関係機関との調整を行っていくことを要求しています。

特に、3,については、今後具体的な動きとして、福島県内の避難元自治体と埼玉県内の市町村が災害公営住宅の整備について計画を策定・実行に向けて動き出す際には、その情報を集めて、当ホームページでお伝えして参ります。

皆様のご賛同、ご支援を引き続きよろしくお願いいたします。

福島原発かながわ訴訟原告団による第1次集団提訴について

「福島原発被害者支援かながわ弁護団」では、「福島原発かながわ訴訟原告団」を結成し、2013年9月11日(水)、国及び東京電力株式会社を被告として,横浜地方裁判所に,福島原発事故被害の損害賠償請求訴訟の第1次集団提訴を行っています。

◎原告(被害者) 17世帯・44名

本件提訴の原告は,福島原発事故に伴い神奈川県内または東京都内に避難を余儀なくされている被害者の方々です。
(相馬市,富岡町,いわき市,浪江町,富岡町,郡山市,本宮市,大熊町,田村市,須賀川市から避難中の方)

◎請求内容 約11億円

本件提訴で請求する損害の内容は,①避難生活に伴う慰謝料,②ふるさと喪失・生活破壊慰謝料,③財物損害,④その他の損害として、以下の4項目があります。

① 避難生活に伴う慰謝料
被害者1名につき,1か月あたり原則として35万円の慰謝料を請求
(すでにADR手続等で受領している金額は控除)

② ふるさと喪失・生活破壊慰謝料
被害者1名につき,2000万円(避難区域の指定の有無を問わない)

③ 財物損害
単に福島原発事故前の交換価値(時価)で損害を算定すべきではなく,生活の基盤を,新たに立て直すため必要な賠償を求めています。

具体的な内容は次の3点です。

・居住用不動産(土地)
13,688,000円(住宅金融支援機構「平成23年度フラット35利用者調査報告」による,土地付き注文住宅利用者の土地取得費の全国平均額)を最低額とする。

・居住用不動産(建物)
22,380,000円(上記「フラット35」による,住宅建設費の全国平均値)を最低額とする。

・家財
損害保険料率算定機構が公的統計資料等を用いて算出した,全国の平均的な家財所有額に基づく賠償

本件提訴は,国及び東電に対して訴訟を提起することを希望される被害者の一部です。
かながわ弁護団では,今後も,第2次以降の集団提訴を予定しているそうです。

*詳細、問い合わせについては、「福島原発被害者支援かながわ弁護団」のホームページをご参照ください。

避難者が抱える問題の解決のためのSSNとしての具体的対応(随時更新)

私たち震災支援ネットワーク埼玉(SSN)は、では、東京災害支援ネット(とすねっと)と連携し、早稲田大学 人間科学学術院の協力を得て、2013年3月~4月に、福島県から東京都内、埼玉県内に避難中の方を対象に、大規模アンケートを実施しました。

大規模アンケートについての集計/分析結果についてはこちらをご覧ください。

このアンケートの集計/分析結果を受けて、私たちは、以下の通り大きく5つの問題を抽出し、これらの問題を解決していくために具体的な取り組みを行っています。

【問題1】損害賠償の問題

1,避難者は甚大な精神的苦痛を被っているにもかかわらず、中間指針の慰謝料基準は低すぎる。
2,回答者のうち、原発賠償請求の為の専門家にたどり着けていない人が驚くほど多い。
3,民法の3年の短期消滅時効の適用を排除する特例の法制化の必要性。

【対応】
上記1,については、慰謝料基準額の増額を求める訴訟についての情報を、ご提供していきます。
上記2,については、法律家による電話相談、交流会においてご案内をしていきます。
上記3,については、まずは緊急の課題として、時効問題に関する請願署名に協力しています。

原発賠償の時効、10年に…自民が法案提出へ(2013年9月25日:読売新聞記事)

【問題2】住居の問題

1,避難者が安定した住居が得られるまでの間、借上住宅に継続に住めるようにすべき
2,家庭事情など避難状況に応じて住み替えも可能とすべき
3,福島県外にも災害公営住宅あるいは代替えとなる住宅を提供すべき

【対応】
・まずは第一弾の取り組みとして、2013年秋の国会(衆議院、参議院)、地方議会(福島県議会、埼玉県議会)に向けた「住まい」に関する請願署名活動に取り組んでいます。

【問題3】心の問題

回答者の6割以上が依然としてPTSDの疑いがあり、精神的に危険な状態にあるため、行政と共に早急に解決に取り組む必要がある。

【対応】
・SSN心のサポートチームによる「避難者支援オーガナイザー講座」を開催。被災者が抱える問題を丁寧にお聞きし、解決に向けて適切な社会資源につなぐために、対人支援のスキル向上のワークショップを実施。
・電話相談、交流会、訪問活動など、日々の支援活動の中で、地域の行政機関、専門機関との連携体制を構築していきます。

【問題4】当面の生活費の問題

回答者の6割が経済的な困難を抱えている。特に、東京の回答者のうち7%が公共料金を支払えていないという危機的な状況にある。
浪江町が4月に国及び福島県に要望したように、長期避難者として認定し、被災者生活再建支援法を適用し、支援金を給付すべき。

【対応】
・4/10 浪江町から国及び福島県に対する要望書が提出されています。
・4/26 日本弁護士連合会より、被災者生活再建支援法の福島第一原子力発電所事故の長期避難者への適用を求める会長声明が出ています。
・これらをフォローする形で、各団体と連携しながら、継続してアクションを取っていきます。

【問題5】家族離散の問題

離れ離れになっている家族の交流を妨げている最大の要因が交通費の負担であることが回答から判明している。

【対応】
・高速道路無料化の対象者の範囲の拡大、他の交通機関を利用する場合の経済的援助を求める活動を行っていきます。

時効問題に関する請願署名にご協力ください!

jikou_shomei

全国各地には原発賠償問題に携わる数多くの弁護団が結成されており、ADR(裁判外紛争解決手続)や訴訟などを始めとする被災者支援活動を行っています。それらの弁護団の有志により原発賠償における消滅時効問題についての署名を行っています。

民法によれば、原発事故被害者による東京電力、国に対しての損害賠償請求権は、事故発生から3年間、すなわち来年の春で消滅時効となり、失われてしまう恐れがあります。

また、10年の消滅時効、20年の排斥期間という規定も存在します。

そこで、福島第一原発事故による損害賠償請求権については、3年もしくは10年の消滅時効、及び20年の排斥期間が適用されないように、この問題を未然に防ぐために、新たな法律を制定することを求めるための請願署名を、衆参両議院議長宛に提出します。

なお、署名につきましては被災者の方はもちろん、一般の方(未成年、日本国内に在住の外国人の方も可)でもご参加いただけます。
ぜひ、この趣旨にご賛同いただき、署名にご協力をいただきますようお願いいたします。

◆署名用紙(PDFファイル)を下記リンクよりダウンロードし、印刷してお使いください。

PDFファイル:139KB

◆署名の郵送先

〒160-0022 東京都新宿区新宿1-11-12 岩下ビル4階
オアシス法律事務所内 福島原発被害首都圏弁護団