震災支援ネットワーク埼玉

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レポート

住民票を移していなくても避難先での行政サービスを正当に受けられるようです

復興庁と総務省は、2013年5月31日、「避難者受入れ経費への財政措置の見直し」を発表しています。

従来、避難者を受け入れている自治体が、保育所、児童扶養手当、消防、救急、ゴミ処理などの個別のサービスごとに避難者が受けたサービスにかかった費用を精算し、国が特別交付税を配分していました。

しかし、実際には、受け入れ自治体としても実際にかかった経費を全てつかむことは困難で、国からの特別交付税で措置されていない負担分が生じる場合もあったようで、一部では、避難者を受け入れている地域に住む住民が「住民票を移していない避難者が住民税を納めることなく行政サービスを受けているのはいかがなものか?」という不満を寄せるケースもあったようです。

そこで、国としては約40億円を予算として割り当て、避難者1人当たりに年間にかかる標準的な単価を約4万2000円として設定し、受け入れ自治体に配分することにしたわけです。

特別交付税の配分は、12月と翌年3月の年2回

なお、この財政支援の対象は、原発避難者特例法に基づいて福島県内13市町村から避難者を受け入れている自治体となっており、これらの行政サービスを避難先で受けるためには、避難先市町村に「避難住民届」を提出する必要があります。まだ提出されていない方は、ぜひ最寄りの役所にお申し出ください。

「避難住民届」はこちらからもダウンロードできます(PDF)

根本復興大臣による発表はこちら(2013年5月31日)

進藤総務大臣による発表はこちら(2013年5月31日)


南相馬市のホームページには、本件に関して告知がされています。

http://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/10,5765,108,1,html

平成25年度地方財政審議会(6月7日)における本件に関しての議事要旨: 総務省

 

 

応急仮設住宅の供与期間の延長・・・埼玉県は?

すでに古い話になりますが、厚生労働省 社会・援護局総務課災害救助・救援対策室では2013年4月2日に「東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について(制度周知)」として、「被災地における恒久住宅の整備になお時間を要する状況にあることから、原則として一律1年間延長し、3年間」とすることを発表し、「被災地域における住宅の需給状況等の条件を満たした場合、自治体の判断で延長が可能」として、制度周知の報道資料を発表しています。

◆厚生労働省:東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002yvh8-att/2r9852000002yvkv.pdf

◆復興庁|東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について
http://www.reconstruction.go.jp/topics/20130402_kasetujyuutakuenntyou.pdf

埼玉県の場合、「建設型応急仮設住宅」は設置されていませんので、「民間賃貸住宅等借上げ住宅」として、民間賃貸住宅、公営住宅、地方公務員住宅、国家公務員住宅、雇用促進住宅、UR賃貸住宅などに避難者の皆さんを受け入れている状況にあります。

本日(2013年8月14日)に埼玉県の担当部署に問い合わせた所、近々「埼玉県も供与期間の延長」を発表する予定とのことでした。

なお、供与期間を延長することで必要な費用は、災害救助法により国が負担するそうです。

(参考)東日本大震災に係る応急仮設住宅(民間賃貸住宅等借上げ住宅を含む。)
○建設型応急仮設住宅(H25.3.18現在) ※カッコ内は、H24.3.26現在
建設戸数: 5.3万戸( 5.3万戸)
入居戸数: 4.8万戸( 4.9万戸)
入居者数:11.1万人(11.7万人)
設 置 県:7県(岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県、長野県)

○民間賃貸住宅等借上げ住宅(※)(H25.3.18現在(雇用促進住宅については、H25.1.31現在))
※カッコ内は、H24.3.26現在
入居戸数: 7.0万戸( 8.0万戸)
入居者数:17.9万人(21.4万人)
設 置 県:46都道府県

すでに期間延長を表明している関東の自治体(一部)の情報ページは下記の通りです

神奈川県 (2013年7月31日発表)

東京都 (2013年9月18日発表)

茨城県 (2013年9月17日:茨城新聞記事)

2013年8月10日 新座さいがいつながりカフェ

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記録的な猛暑が続く8月10日、新座市にある公務員宿舎の集会所で被災者交流会が開催されました。

今回は医療生協の皆さんによる健康相談が行われました。

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血圧、脈拍、体重、体脂肪率、BDI、内蔵脂肪レベル、基礎代謝、骨密度の計測の他、尿検査もあり、蛋白、糖、潜血、塩分のチェックが行われました。

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最後には、チェックの結果に基づいて、保健師さんによる健康相談、アドバイスをいただき、皆さんとても喜んでいらっしゃいました。特にご高齢の方は、バスに乗って病院に出かける事も大変なのでありがたいとおっしゃっていました。

お茶を飲みながらの交流会では、公務員宿舎に避難中の方から、以前より要望が出ていた住まいに関することが話あわれました。

長期化する避難生活において、皆さんが今、一番に不安に思われている事として、住まいの問題があげれれます。

原発事故は終息を見せず、ふるさとに帰れる目処も立たない状況の中、賠償請求も遅々として進んでいない状況にあります。

こちらの公務員宿舎も他の借上住宅同様に契約は単年度。この4月以降も住めるという通知が市役所から届いたのは年明けのこと。せめて半年前には知らせて欲しい、という願いからこの話し合いは始まりました。

まずは、皆さんの願いを文書にまとめて、新座市にお願いしてみよう、ということになりました。

続いて、「原発事故による避難者が福島県外でも安心して避難生活を継続し生活再建ができるよう、「住まい」の確保を求める請願署名」を行なっている事を説明。参加者の皆さんは、福島県だけでなく、岩手県、宮城県から避難中の方もいらっしゃいますが、皆さんにご賛同いただき、署名にご協力いただきました。

今回の交流会にはお一人でご自宅を津波で流された岩手県から避難中の41歳の男性が参加されておらず心配になったのですが、都内でのお仕事が決まり、この日は出勤中なさっていることで一安心。

皆さんそれぞれに、安定した暮らしができるまで、住宅の支援が続くよう、できる限りの応援をさせていただければと思っています。

 

【調査報告】埼玉県内 自治体別 避難者数 集計値6,770名は、復興庁発表数値と大きな乖離が

埼玉県へ避難中の方向けの情報紙「福玉便り」編集委員会では、2013年2月21日~28日に、埼玉県内63の自治体を対象に、それぞれの自治体ごとの避難者数および避難者向けの支援状況について、FAX及び電話で調査を行いました。

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今回の調査では、全ての自治体から回答をいただくことができました。この場をお借りして、ご協力をいただきました自治体の皆様には御礼申し上げます。

その結果を集計したものを、下記の通りご報告いたします。

*鴻巣市のみ数字の公開はできないとの回答でした。51名という数字は、2012年5月29日に埼玉県にヒアリングした際の数値を参考までに入れてあります。

復興庁が公開している3月7日現在での「全国の避難者などの数」によれば、埼玉県の避難者数は3,989名となっていますが、今回の調査では、6,770名に登る数字となりました。

福島県:5,816、宮城県:532名、岩手県:190名、その他の県では、茨城県:40名、栃木県:13名、千葉県:4名、青森県:1名で、内訳については回答を得られなかった人数は174名でした。

両者の数字には1.7倍もの差異が生じている状況です。果たしてこの数字は正確なのかどうなのか、ウラを取るために、福島県の自治体に問い合わせてみました。

(↓ 下方へ続きます)

  人数 岩手 宮城 福島県 他県 回答なし
1 さいたま市       1,067 35 102          926 4
2 加須市         836 0 2          833 1
3 川口市         480 10 31 430 9
4 越谷市         305 18 36 251 0
5 上尾市 301 12 36 250 3
6 春日部市         301 15 15 267 4
7 川越市         267 11 38 212 6
8 東松山市         229 0 19 210 0
9 狭山市 207 8 12 187 0
10 草加市 186 7 24 151 4
11 所沢市         166 4 21 141 0
12 ふじみ野市         146 3 11 127 5
13 桶川市         133 4 32 86 11
14 新座市         127 9 22 96 0
15 久喜市         117 0 5 112 0
16 三郷市 116 1 9 105 1
17 坂戸市 116 3 4 109 0
18 鶴ヶ島市 115 5 11 98 1
19 八潮市 115 3 5 107 0
20 熊谷市         115 4 4 105 2
21 入間市 99 6 7 86 0
22 羽生市 97 97
23 深谷市           85 1 0 84 0
24 鳩山町           80 0 7 73 0
25 杉戸町           72 0 1 71 0
26 和光市 68 6 21 41 0
27 毛呂山町 61 0 3 58 0
28 朝霞市           57 4 3 50 0
29 北本市           56 4 12 36 4
30 幸手市           55 2 6 47 0
31 秩父市 53 0 2 51 0
32 行田市 53 1 1 51 0
33 鴻巣市 *51 51
34 蓮田市 43 1 0 41 1
35 寄居町 41 0 0 41 0
36 飯能市 39 0 0 39 0
37 本庄市 34 0 7 27 0
38 富士見市 30 4 3 23 0
39 嵐山町           30 0 3 27 0
40 吉川市 26 0 1 25 0
41 小川町           26 26
42 宮代町           26 0 0 26 0
43 戸田市 25 0 5 20 0
44 伊奈町 24 3 7 14 0
45 日高市 22 1 0 21 0
46 松伏町 12 0 0 12 0
47 白岡市           12 0 1 11 0
48 吉見町           10 2 0 8 0
49 ときがわ町            9 0 2 7 0
50 三芳町            8 1 1 4 2
51 川島町 6 0 0 6 0
52 皆野町 6 0 0 6 0
53 越生町             6 2 0             4 0
54 神川町 2 0 0 2 0
55 滑川町             1 0 0 1 0
合計 6,770 190 532 5,816 58  174
2.81% 7.86% 85.91% 0.86% 2.57%

2つの自治体からは、「日中留守にしている避難者が多く、連絡がつかないことがある。転出の把握が困難」、「震災から2年間が経過したことから、すでに市内から退去された方を把握する事が、避難者の方からご連絡をいただかないと難しい」ということで、この数字が実際よりも多少の差異があるようです。

また、1つの市では、「全国避難者情報システムに登録している方の数値なので、登録していない方、変更していない方は確認ができていない現状にある。」

一方で、「今回の回答では、市として把握している民間借上応急住宅、国家公務員住宅で暮らしている避難者の数だけで、個人負担で民間アパートなどに避難されている方もいるようですが、市としては把握できていません。」

・・・というコメントをいただきました。

今回の調査では、実態の数字を把握するのは難しい状況にあることが改めて浮き彫りとなりました。

福島県内から埼玉県への避難状況

福島県から埼玉県への避難者数を、福島県の各自治体の担当者から電話で教えていただいた数字をまとめたものが下記の数字です。

ご協力いただけたのは下記の12市町村だけですが、合計で5,118名。この時点で復興庁の発表数値をはるかに超えています。

埼玉県内の自治体から回答があった数字の合計5,816名とくらべても、12市町村の合計値と、13.6%の差異ということで、かなり近いものとなっているものと思われます。

双葉町    1,073
南相馬市       815
浪江町       780
いわき市       611
富岡町       584
大熊町       448
郡山市       313
福島市       200
楢葉町       142
広野町         84
川内村         63
葛尾村          5

前回、2012年6月に行った調査の集計値7,175名から、9ヶ月が経過して、今回の集計値と比較した減少値は405名(5.98%減)。

埼玉から被災地への帰還はさほど進んでいないということが改めて明らかになりました。

そして、被災者の皆さんに、情報や支援が行き渡っているのか、とても不安が残る結果となりました。

避難者の皆さんの孤立化をいかに防ぐかが、これからの大きな課題であることも、改めて認識されるのではないでしょうか?

【レポート】さいがい・つながりカフェ(さいたま新都心)

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2011年3月に大規模避難所が開設された、さいたまスーパーアリーナから歩いてすぐの所にあるWith Youさいたま(埼玉県男女共同参画推進センター)では毎月2回、「埼玉県内に暮らす被災地からいらした女性たちが安心して交流し、情報交換をするための場」として「さいがい・つながりカフェ」が開催されています。

震災から「もう2年」。そして「まだ2年」。

突然に生活の場を奪われてしまい、

安心安全な暮らしを求めて避難をし、

慣れない場所で生活再建に取り組んでいらっしゃる、被災者の皆さんが、安心して参加できる「場所」が、ここにはあります。

さいたまスーパーアリーナで、女性や小さなお子さんを中心に支援活動を行っていた皆さんが中心となって続けて来ているこの交流会も、同じ境遇の方と出会う場、情報を交換する場、一緒に楽しむ場、何でも相談できる場として、時の流れとともに変化しているそうです。

2013年3月14日の交流会では、皆さん、布で作る動物の置物づくりに集中していらっしゃいました。

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お話をお聞きすると、「こうやってモノをつくって集中していると、ひとときだけでも(つらいことを)忘れることができるんです。」とおっしゃっていました。

この場に来るといつも思うのですが、どなたが被災者の方で、どなたがスタッフなのかわかりません。(^_^;;;

避難者とか支援者という隔てはこの場にはなく、皆さんが一緒に楽しんでいらっしゃることが、とても印象的です。

モノづくりに疲れたら、、、

普段はアロマセラピーの皆さんによって「癒し」の時が提供されているのですが、この日は旧騎西高校に避難中に「整膚師」の資格を取得した皆さんにより結成された「ふたば整膚健康クラブ」のメンバーが参加されました。

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スタッフを含む参加者全員が施術を受けたり、整膚師の皆さんもアロマの方々からマッサージを受けたり、さらには身体とこころのバランスを自ら保つための気功を楽しんだり、、、、

昼過ぎにはさらに大勢の方がいらっしゃって、お茶を飲みながら故郷の話でとても盛り上がりました。

綺麗で広々とした畳の部屋で、安心してリラックスできる場所がここにはあります。

初めて参加される方でも、みなさんがとっても暖かく迎えてくださることでしょう。ぜひ一度、お出かけされてみてはいかがでしょうか?

 

さいがい・つながりカフェ

◆開催
毎月2回開催中♪

◆会場
埼玉県男女共同参画推進センター(With Youさいたま)4階 和室

◆参加費・申込
無料 申込不要
当日、直接会場にお越しください。

◆主催
With Youさいたま さいがい・つながりカフェ実行委員会

◆お問い合わせ
埼玉県男女共同参画推進センター(With You さいたま)
〒330-0081さいたま市中央区新都心2-2
TEL 048-601-3111
FAX 048-600-3802
MAIL m013111@pref.saitama.lg.jp

 


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ドイツ、ハンブルグの皆さんからの寄付金をお預かりしました

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ドイツ ハンブルグに在住し、精神・心理療法士およびドイツ認定音楽療法士としてハンブルク近郊の成人精神科病院に勤務し、「音楽療法室こころ」を開設している白石結佳さんが一時帰国され、私たちSSNの活動のために寄付をお届けくださるために、はるばる、さいたま市浦和にある事務所にご来訪くださいました。

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ハンブルグを拠点とする和太鼓グループ「天狗太鼓/TENGU DAIKO」に、白石さんご自身もメンバーとして参加されており、3月10日(日)、ハンブルグにあるセント・ニコラス教会においてコンサートを開催。そこで、私たち震災支援ネットワーク埼玉(SSN)の活動への募金を呼びかけてくださり、降り積もった雪の中、集まった皆さんから870ユーロが寄付金として寄せられたそうです。

白石さんは、当ホームページで公開されている昨年の大規模アンケートの結果として浮き彫りとなった「埼玉県への避難者の7割近くの方がPTSDの可能性」があることに注目。
そのアンケート結果に対応して、臨床心理士による「こころのサポートチーム」を結成し、ゲートキーパー養成講座、なんでも相談会、交流会での傾聴活動などを行なっているSSNの活動に共感してくださり、メンバーの了解を取り付けた上で、今回のコンサートで寄付を募ってくださった経緯についてお話くださいました。

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お預かりしたドイツ、ハンブルグの皆さんからの寄付金は、SSNこころのサポートチームを中心とする被災者支援活動の中で、有効に活用させていただきます。

この場をお借りしまして、白石様および関係者の皆様、ハンブルグの皆様に、感謝申し上げます。

【レポート】3/17 所沢交流会「青空あおぞら」

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青空が晴れわたる3月17日(日)、新所沢公民会において、交流会「青空あおぞら」の第一回目が開催されました。
この交流会は、所沢市に暮らす双葉町出身者・浪江町からの避難生活中の方により立ち上げられました。

2月末現在で所沢市には166名、狭山市には187名、入間市には99名の方が避難生活を送っていらっしゃいます。
この地域は、現在では交流会が実施されていない地域ということで、コープみらいさんと共にSSNのメンバーも開催に協力させていただきました。

参加者は予想を超える42名。南相馬市、浪江町、双葉町から避難中の方、そして所沢市の職員の方にもご参加いただくことができ、とても有意義な会となりました。

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双葉町出身の岡田さん(旧姓志賀さん)と、浪江町から避難生活中の渡邊さんによる挨拶、スタッフの紹介に始まり、参加者全員が自己紹介。

今までのこと、現在の暮らし、これからのこと、そして故郷への想い、、、、お一人お一人の胸の内を明かしてくださいました。

そして、これからの交流会をどのようにしていくか、話し合いを行いました。

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今回はSSNこころのサポートチームの臨床心理士も参加。

歓談タイムには運営スタッフもご近所さんの感覚で、参加者の皆さんのお話を伺いました。

この中で、現在の避難生活中に、法律の専門家による対応が必要な問題を抱えている方がご相談をしてくださいました。

早速、埼玉弁護士会 災害対策本部の担当の弁護士ににつながせていただき、問題解決に着手しはじめることになりました。

SSNでは引き続き、避難生活上で抱えるお困りごとの解決に少しでもお役にたてるような活動を行なってまいります。

そのあたりのことを地元の行政の担当者と話し合いを行えたことも大きな成果となりました。

当日はPCとプリンターを持参し、参加者名簿を作成。参加者の皆さん同士、お互いに連絡を取り合うことができるといいですね。

全員での記念撮影の写真もその場で印刷して配布。

避難生活の皆さんも運営スタッフも、青空のような清々しい笑顔で過ごすことができた、ひとときとなったのではないでしょうか。

次回は4月。所沢航空記念公園でお花見をすることに。

きっと晴れますように!!

 

 

 

避難生活中の癒しに「整膚」でホッとしませんか?

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いやぁ、気持ちいぃ~~~!

程よい強さで、ツボを刺激していただいて。。。

実はこれ、普通のマッサージとは違うんです。

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お邪魔したのは埼玉県加須市にある寄り添いステーション「加須ふれあいセンター」。

こちらに、「ふたば整膚健康クラブ」の皆さんによるリラックスコーナーが開設されたということで、行って参りました。

「整膚」、聞きなれないかも知れません。

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長期化する避難生活の中で、避難者自らが、自助的に、心身のリラックスと避難者相互のコミュニケーションを図り、健康を維持していくために、NPO法人 整膚美肌褥瘡予防協会の協力のもと、14名の双葉町民が、2011年8月から12月の5ヶ月間にわたって、皮膚を引っ張ってほぐすことで心身をリラックスさせる「整膚」について学んで、整膚士の資格を取得されました。

ここで学んだ技術、知識を生かして、避難者による避難者のための身体と心のケアのために、「ふたば整膚健康クラブ」が2012年の1月に設立されたそうです。

従来、旧騎西高校 避難所内の各部屋を順番に回り、ボランティアにより整膚を行なってきました。

現在では、この加須ふれあいセンターの中にあるリラックスコーナーで、周辺の借り上げ住宅などで避難生活を送る方、そして地元加須市の住民の方を対象に整膚による癒しを提供しています。

そして、今回、「平成24年度福島県ふるさとふくしま帰還支援事業」が採択され、避難者向けに次の3つの事業を行なっていらしゃいます。

1,双葉町だけでなく被災地からの避難者全員を対象に、3月末まで「整膚」を無料でサービス

毎週、火曜、水曜、木曜、土曜 の4日、午前10時~12時、午後14時~16時の間、無料で整膚を行なってくれます。

2,避難所内、交流サロン「Fカフェ珠寿」で、週に一度、整膚を無料で実施。

3,埼玉県内の被災者交流会で出張「整膚」を実施。

さて、一般の方向けには、

火曜、水曜、木曜、土曜 の4日、午前10時~12時、午後14時~16時の間、以下の3つのコースで整膚の施術を受けられます。

  • 10分 500円
  • 30分 1,500円
  • 50分 2,500円

私は、50分2,500円のコースでお願いしました。

ホント~に気持ち良かったです!!

みなさまもぜひ!!

お問い合わせ:

  • 加須ふれあいセンター
  • 埼玉県加須市正能11-5
  • 電話:0480-31-9511


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2月23日 ゲートキーパー養成講座を開催

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2013年2月23日(土)さいたま市浦和「埼玉教育会館」において、今年度4回めの開催となる、「震災支援者のためのゲートキーパー養成講座」を開催しました。

早稲田大学 人間科学学術院 准教授で心療内科医でもあり、SSNのメンバーである辻内より、福島県から埼玉県に避難生活中の方のこころの状態について紹介。大規模アンケート調査の集計/解析結果として、「避難生活者の7割近くにPTSD(心的外傷後ストレス障害)の疑い」があることを改めて紹介。被災者への支援活動を行うにあたり、対人援助の基礎スキルとしてゲートキーパー養成講座をベースとしたワークショップの意義について説明が行われました。

続いて、臨床心理士によって構成される「SSNこころのサポートチーム」によるワークショップが4時間にわたって行われました。

ここでは、傾聴を基本とする対人援助の基礎について、グループごとのロールプレイングを通じて体験。

参加者の皆さんによるアンケートでは、「ロールプレイングによって傾聴の重要性について、改めて気づくことができた」という声を多くいただきました。

阪神淡路大震災の発災後2~3年を経過した後、自殺が急増したというデータがあります。

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過去の悲しい出来事を教訓とさせていただき、これからが震災支援活動において、新たな重要な時期となっていく、ということを、改めて共有した一日となりました。

 

 

 

 

 

埼玉県震災避難アンケート調査集計結果について

SSNでは2012年3月~4月に埼玉県内に避難中の福島県民2011世帯を対象とした大規模アンケートを実施しました。

これにより、1,避難者の皆様の現状の把握、2,今後の支援のありかたを検討、3,避難者の生の声を行政機関に届けて避難生活の改善を図るよう働きかけることを目的としています。

調査結果は、行政に対する要望書や意見書、記者会見やプレスリリース、ニュースレターや報告書・書籍論文、シンポジウムや講演会・学会発表などに活用されています。

◆速報版(100件についての集計を行ったもの 2012/4/21発行 :PDF 1m702KB)

◆集計結果報告書(第2報)基礎編、詳細編分析結果 2012/6/7発行:(PDF 563KB)

◆集計結果報告書(第2報)自由回答編 2012/6/7発行:PDF 277KB)

◆集計結果報告書(第3報)2012/8/27発行:PDF 391KB)

◆集計結果報告書(第4報)ストレス状態と自由記述の解析 2012/8/27発行:PDF 757KB)

◆集計結果報告書(第5報)自由記述解析結果 2012/21/21:PDF 1,239KB)


本アンケート集計結果に関する報道

7割PTSD可能性 (2012/5/5 東京新聞)

避難者7割PTSD可能性(2012/6/13毎日新聞)

心の傷「深さ」浮き彫り(2012/11/5 埼玉新聞)